辛い辛い結婚式

2003年9月17日
本日、海くん弟の結婚式。
本当に辛い一日だった。
すべてが終わって駐車場まで歩く道で、涙が流れてしまった。

これでやっと両親に打ち明けられる、区切りの日だった。
ここからが大仕事なんだけど、今日の日が終わるまで私たちの状況を誰にもさとられてはいけないし、妻として嫁として義姉としてこなさなければというプレッシャーに押しつぶされそうだった。

お昼に美容室に行き髪をセットして着物の着付けをしてもらった。着物は黒留袖。自分の訪問着で出席するつもりだったが、母が恥ずかしくないようにと黒留袖を叔母から借りてきてくれた。
私の地域では、黒留袖は両親とか近親者しか着ないのが一般的なんだけど、もうすぐ他人になる私が黒留袖を着ていいのかと、誰も気にしないような些細なことにも神経がざらざらしてしまう。

挙式は神社で行われた。
白無垢を着て三々九度をする花嫁の横顔を複雑な気持ちで見つめていた。止めようと思っても自分と重ね合わせて見てしまう。
親族紹介の時、海くんの両親、海くんに続いて私の番が来た時「妻のルナです」と言えば良いのに「嫁のルナです」と言ってしまった。全く意識してなかったんだけど、自分のことを「妻」とは言えなかった。
海くんはそれについては何も言わなかった。
気づいてなかったのかもしれないが、気づいてたとしても彼の性格からしても何も言わないだ
ろうと思った。

挙式が終わるとレストランに移動してのウエディングパーティ。
私の母と弟も同じテーブルだった。父も出席する予定だったが急に都合が悪くなった。もちろん海くんも同じテーブルで、母や弟と普通に会話をかわすのは彼にとってはすごく無理していたのかもしれない。

パーティでちょっとしたハプニングがあった。
人数分にカットしたケーキを新郎新婦で各テーブルに配ったのだが、そのケーキのなかにドラジェがひとつだけ埋め込まれてあり、それが当たった人にはプレゼントがあるということだった。
こともあろうに私のケーキにドラジェが入っていたのだ。
前に出て二人からプレゼントを受け取ると私が義理の姉だと知った司会者が「夫婦円満の秘訣はなんでしょうか?」とマイクを通して聞いてきた。
いや、参った。私に何が言える?夫婦円満の秘訣をこっちが聞きたいぐらいだ。

困ったあげく「ひとりの時間も大事にすることかな」なんて言ってしまった。
何を言ってるの、私は!?会社も家でも一緒な私たちを象徴するような、二人でいつも一緒にいてもダメよってことじゃないかっ。
弟が当たったことにして私が出るべきじゃなかった。すごく後悔して席に戻った。

祝福の気持ちはもちろんある。すごくあるだけに辛い。
私たちがハワイで挙式したときも一緒に行って、そのときの出来事をほろ苦く思い出したり、高砂の席に座っている二人を昔の自分たちと重ね合わせて、せつなくなって不意に涙が流れてしまったりしていた。

本当に辛い一日だった。


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