夫が修行中のパン屋からクビの宣告(後編)
2004年1月20日あの人とは、私のいとこ(50)。修行先の店長の師匠にあたる人。
いとこは隣町でパン屋(超繁盛店)をやっており、海くんも本当は
そこに修行に行きたかったのだが、修行希望者が多くて現在8人待ち。
順番がまわってくるのは10年先か20年先か・・・
そこでいとこの弟子にあたる店長のお店がウチの近所なので、近いし、
いとことも繋がっているという理由でそちらで修行させてもらうことに
なったのだ。
海くんが配達中のいとこに連絡をとり事情を説明すると配達が終わり次第
ウチに寄ってくれるとのこと。
いとこが到着し事情を詳しく説明すると、
「あんなとこ行くのがそもそも間違いなんだって!」
そういえば店長のところに修行に行くことが決まってからいとこに報告に
行った時に「なんであそこ?」って怪訝そうな顔されたっけ。
「○○(店長)がオレのとこで修行してた時だって最初は何もできなくて
不器用でさ、注意するとふくれて態度悪くてさ、だから何を教えても
無駄だったから辞めてもらったの、
でもアイツ商才はあるからオレがクビにしてもいつかはパン屋をやる
だろうなと思ってたんだ。
(海くんに見せた態度から)アイツはそういう奴かもしれんなぁ。
人の気持ちとか全然わかんないとこあるからなぁ。
海くん、気にすることないよ。
ちょっとつまづいただけ。後から思えば笑い話になるって。
で、これからのことだけど、もう一回原点に返って考えてみな。
なぜパン屋なのか、なんで○○のとこ行って修行したいと思ったのか、
自分はどうしたいのか、しっかり考えてみな
もしやっぱりパン屋!ってなったら、ウチを選択肢に入れていいよ
但し実習生って形で。給料はなし。勉強するために来るの。
基礎からしっかり教えてあげるよ」
私たちは安易だったことを痛感した。
いとこが帰った後、早速話し合った。
海くんは超弱気になっていて「パン屋じゃなくてもいいかなぁ」
「今すぐになんてみつけられないなぁ」なんて言い出す始末。
挙句の果てには「離婚してオレを捨ててもいいよ」だと!?
これには私も頭にきた。血管が切れるかと思った。
なぜパン屋になりたいと思ったのかを完全に忘れてる。
「そもそもなんでパン屋になりたいと思ったのかよく思い出して!」
「にゃーにゃーにゃーにゃー情けないこと言ってないで
さっさと書きなさいっ!!」
思い出した内容をノートに書かせた。スパルタ母とできの悪い子供だな。
私とつきあってる時始めていとこのパン屋に行った時みんなイキイキと
楽しそうに、それでいとこがかっこよく働いているのが目に焼き付いて
自分もこんなふうに働きたいと思ったのがきっかけ。
そこで食べたパンがものすごくおいしくて海くんは感動してたのだ。
自分が作ったものを自信を持って売って町の人が喜んで食べてくれたら
すごくいいじゃない?
パン職人になりたいよ、組織の中で働くより自分でやりたい。
そんでゆくゆくはハワイに行って海から上がってきたサーファーに食べて
もらえたら最高だ・・・
パンは世界のほとんど人が口にするもの、おいしいパンを世界の誰かに
食べてほしい。だからパン屋じゃなきゃだめなんだ。
夜中までかかってやっと思い出してくれた。
店長のところに行ったのだってそこのパンに惚れて行ったんじゃない。
場所といとことの繋がりだけ。だったら店長のところじゃだめだ。
まだ時給650円ももらえる立場じゃない。
いとこに言われた通り原点に返って考えてみるといろんなことが見えてきた。
海くんはそもそもいとこのところで働きたいと思っていたので実習生という
形で3ヶ月になるか半年になるかわからないが、そこで基礎を学ばせること
にした。収入が全く無くたって私が働いてるんだもの、かまわない。
実習生は店の2階に泊りこみ3ヶ月間パン漬けの生活を送るそうだ。
ウチからは車で30分程なので通えるし、海くんも通いたいと言った。
でも私は帰って来なくていい、特別扱いになるし人の何倍も努力しなくちゃ
いけないなのにいちいちウチに帰って来るなと一蹴した。
定休日の前日だけでいい。
親ライオンが谷底に子ライオンを突き落とすようだ。
私は厳しすぎだろうか。
とりあえず店長からは明日までに結論を出すように言われていたので
お店を辞める事を言いにいかないとならない。
午後から行ったり電話で済ませたりはできないことだと思うので、
今までどおり朝から出勤することにした。
こうやって問題が発生してくると口では強気な事を言えても
一人になるとかなり凹むなあ。
海くんはもっとなはず。
でも乗り越えていかないと!
いとこが帰り際に言ってた「楽しくねえとパン屋じゃねえよ」
私たちもそういう言葉が心から言えるように頑張ります。
いとこは隣町でパン屋(超繁盛店)をやっており、海くんも本当は
そこに修行に行きたかったのだが、修行希望者が多くて現在8人待ち。
順番がまわってくるのは10年先か20年先か・・・
そこでいとこの弟子にあたる店長のお店がウチの近所なので、近いし、
いとことも繋がっているという理由でそちらで修行させてもらうことに
なったのだ。
海くんが配達中のいとこに連絡をとり事情を説明すると配達が終わり次第
ウチに寄ってくれるとのこと。
いとこが到着し事情を詳しく説明すると、
「あんなとこ行くのがそもそも間違いなんだって!」
そういえば店長のところに修行に行くことが決まってからいとこに報告に
行った時に「なんであそこ?」って怪訝そうな顔されたっけ。
「○○(店長)がオレのとこで修行してた時だって最初は何もできなくて
不器用でさ、注意するとふくれて態度悪くてさ、だから何を教えても
無駄だったから辞めてもらったの、
でもアイツ商才はあるからオレがクビにしてもいつかはパン屋をやる
だろうなと思ってたんだ。
(海くんに見せた態度から)アイツはそういう奴かもしれんなぁ。
人の気持ちとか全然わかんないとこあるからなぁ。
海くん、気にすることないよ。
ちょっとつまづいただけ。後から思えば笑い話になるって。
で、これからのことだけど、もう一回原点に返って考えてみな。
なぜパン屋なのか、なんで○○のとこ行って修行したいと思ったのか、
自分はどうしたいのか、しっかり考えてみな
もしやっぱりパン屋!ってなったら、ウチを選択肢に入れていいよ
但し実習生って形で。給料はなし。勉強するために来るの。
基礎からしっかり教えてあげるよ」
私たちは安易だったことを痛感した。
いとこが帰った後、早速話し合った。
海くんは超弱気になっていて「パン屋じゃなくてもいいかなぁ」
「今すぐになんてみつけられないなぁ」なんて言い出す始末。
挙句の果てには「離婚してオレを捨ててもいいよ」だと!?
これには私も頭にきた。血管が切れるかと思った。
なぜパン屋になりたいと思ったのかを完全に忘れてる。
「そもそもなんでパン屋になりたいと思ったのかよく思い出して!」
「にゃーにゃーにゃーにゃー情けないこと言ってないで
さっさと書きなさいっ!!」
思い出した内容をノートに書かせた。スパルタ母とできの悪い子供だな。
私とつきあってる時始めていとこのパン屋に行った時みんなイキイキと
楽しそうに、それでいとこがかっこよく働いているのが目に焼き付いて
自分もこんなふうに働きたいと思ったのがきっかけ。
そこで食べたパンがものすごくおいしくて海くんは感動してたのだ。
自分が作ったものを自信を持って売って町の人が喜んで食べてくれたら
すごくいいじゃない?
パン職人になりたいよ、組織の中で働くより自分でやりたい。
そんでゆくゆくはハワイに行って海から上がってきたサーファーに食べて
もらえたら最高だ・・・
パンは世界のほとんど人が口にするもの、おいしいパンを世界の誰かに
食べてほしい。だからパン屋じゃなきゃだめなんだ。
夜中までかかってやっと思い出してくれた。
店長のところに行ったのだってそこのパンに惚れて行ったんじゃない。
場所といとことの繋がりだけ。だったら店長のところじゃだめだ。
まだ時給650円ももらえる立場じゃない。
いとこに言われた通り原点に返って考えてみるといろんなことが見えてきた。
海くんはそもそもいとこのところで働きたいと思っていたので実習生という
形で3ヶ月になるか半年になるかわからないが、そこで基礎を学ばせること
にした。収入が全く無くたって私が働いてるんだもの、かまわない。
実習生は店の2階に泊りこみ3ヶ月間パン漬けの生活を送るそうだ。
ウチからは車で30分程なので通えるし、海くんも通いたいと言った。
でも私は帰って来なくていい、特別扱いになるし人の何倍も努力しなくちゃ
いけないなのにいちいちウチに帰って来るなと一蹴した。
定休日の前日だけでいい。
親ライオンが谷底に子ライオンを突き落とすようだ。
私は厳しすぎだろうか。
とりあえず店長からは明日までに結論を出すように言われていたので
お店を辞める事を言いにいかないとならない。
午後から行ったり電話で済ませたりはできないことだと思うので、
今までどおり朝から出勤することにした。
こうやって問題が発生してくると口では強気な事を言えても
一人になるとかなり凹むなあ。
海くんはもっとなはず。
でも乗り越えていかないと!
いとこが帰り際に言ってた「楽しくねえとパン屋じゃねえよ」
私たちもそういう言葉が心から言えるように頑張ります。
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